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Lepido and Scales
Phormingochilus sp. "Akcaya"
2018年 02月 14日 (水) | 編集

sp. Akcaya

Phormingochilus sp. "Akcaya" ♀

先日上げた、P. everetti に非常によく似ているが、今のところ分類学的検討はなされておらず、sp.扱い。
ボルネオ島の西カリマンタンから知られている。
通称のアカヤAkcayaを検索すると、西カリマンタン州のポンティアナPontianak周辺の地名がヒットするので、おそらくその辺りから採られているのだと思う。

P. pennellhewlettiとは一見して異なるのだが、果たして、P. everettiP. kirki と同種であるのか、それとも独立種とされるのか大変興味深いところである。

一見した印象では、P. everetti よりも全体的に色合いが明るく、腹部の模様も多少異なるように見える。




Phormingochilus everetti
2018年 02月 10日 (土) | 編集

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Phormingochilus everetti Pocock, 1895

ボルネオに分布する中型の樹上性種。
Phormingochilus 属の模式種で、ボルネオのサバやサラワクから知られている。

今のところ、本属には本種P. everetti (ボルネオ)と、P. kirki (ボルネオ)、P. pennellhewletti (ボルネオ)、P. fuchsi (北スマトラ)、P. carpenteri (スラウェシ)の5種が知られており、この中で、P. kirkiP. pennellhewlettiP. carpenteri の3種はつい最近記載(2015年)された種である。P. carpenteri は学名が付く前にはCyriopagopus sp. "Sulawesi black"として流通していたので、そちらの通り名で記憶している方も多いと思う。
そんな属であるが、他には、ボルネオからsp. "Akcaya"とsp. "Sabah blue"と呼ばれるものが、ジャワからはsp. "Rufus"と呼ばれるもの等が流通しており、これらはまだ分類学的な研究がなされていない。調査次第ではさらなる未記載種も出ると思われるため、非常にエキサイティングなグループであろう。

因みに、P. tigrinus という種が過去にP. everetti と共に記載されているが、現在ではP. everetti の新参シノニムとされている。

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話は本種に戻るが、一見地味そうながら実物を見ると、仄かに滲み出る紫色の体色と、赤みを帯びた黄色の長い繊毛がとても上品で美しい。
アジアの樹上性種が好きな人にはたまらないクモだろうと思う。写真の個体はオスなので、この美しさは最終脱皮までの期間限定だが。

種小名のeverettiは、北ボルネオのイギリス統治時代の行政官であり、博物学者でもあったAlfred Hart Everett (1848-1898)に因んでいる。
Everett氏は多くの研究者に標本を提供しており、タランチュラ以外では哺乳類、鳥類、爬虫類、魚類、昆虫にもその名が献名されている。そのため、学名にeverettiと付いていれば、それは大体ボルネオに分布する種であろうと推測されるのである。
ちなみに私が崇敬する至高のタテハチョウ、ダンフォードフタオの北ボルネオ亜種Charaxes durnfordi everetti にもその名が見られる。




Cyriopagopus hainanus
2018年 02月 01日 (木) | 編集



ハイナンジャイアントアースタイガー Cyriopagopus hainanus

こいつは昨年度にチャイニーズジャイアントC. schmidti の名で輸入された成体から持ち腹で生まれた個体ですが、成体を入手した友人達の間で、「どうもシュミッティじゃなくて、ハイナヌスっぽい。残念無念」ということになりましたので、ここではハイナンとして紹介致します。

本種は中国の海南島および、その周辺大陸部に分布する(ことになっている)種で、この属の中では頭抜けて大型になるようです。体色は成体になれば胴体が鋼色、脚部が漆黒を呈し、その体格と相まって非常に迫力がでるので、私はかなり好きな種です。

…そうは言っても、何かの拍子にシュミッティのような黄金の輝きが成長に従って発現するのじゃないか?という淡い期待を抱いたりしておりましたが、触肢基節および、そこに生える剛毛の形状を脱皮殻で確認したところ、間違いなくシュミッティではないことが判明し、おそらくハイナヌスであろうという結論に達したところで、淡い期待は儚く融けて消えたのでした。そもそも脱皮の度に黒みが増してくるのでシュミッティの可能性は限りなく低いのですが…。

先ほど「おそらく」としたのは、剛毛の数が文献に書かれている記述と合致しなかったからですが、これが個体や地域の差なのか、種を分ける程の差なのかは、多くの個体を検しなければ何とも言えない部分かなと思います。細か過ぎて見る気にならなかった他の形質を真面目に見れば、より確実に同定できたかもしれないですが、まあそれは、その気になった時ということで、今回はハイナヌスとしておきます。


_DSC0057--.jpg

手元に複数おりますが、写真の個体はメス。
6月に体長10mmあるかないかで飼育を始めて、現在は43mmくらいなので、案外成長は早い。




改めて
2018年 01月 08日 (月) | 編集

_DSC0019---.jpg

Theraphosinae sp. "Colombia", Female.

某所からの強い要望により、撮り直し(笑)。




比較
2018年 01月 07日 (日) | 編集

5231③--2

Theraphosinae sp. "Colombia"

色合いは朱色がかった橙色といった感じで、どちらかと言えば赤味の方が強い。
現在、体長2cm程度だが、成長と共にgoogle画像に散見されるような目の覚める橙色に変化するのだろうか。いや、してくれないと困る。

前回に書いたHapalopus sp. "Ecuador"との比較だが、「眼の後ろの明色帯の幅」、「腹部背面基部および二番目の明色帯の、中央部で途切れて膨らんでいる部分の形状」が異なるように思える。
ただしこれは、ネット画像との比較であること、外見のみで生殖器等は見ていない事、互いの個体数が不足していること、そして産地情報がどちらも曖昧過ぎることから確実性のある検証とは言えないため、「少なくとも、ちょっとした違いはあるけど…種差なのか、同種の地域差なのか、単なる個体差なのかは分からない」という程度のことしか言えそうにない。

でも気になる。妄想は広がる。




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