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Chrysolitic
2012年 04月 05日 (木) | 編集

Charaxes montis
Charaxes montis
(♂; Ndora, BRUNDI, Ⅳ. 1998)

モンティスアオフタオ Charaxes montis


チョウと聞くと極彩色できらびやかなものを想像する人が多いはず。確かに古くはギリシャの時代においてプシュケー(psyche)の化身と言われるだけあって、美しく儚げなイメージが定番でしょう。あるいは同義のサイケに通ずるひたすらに派手な印象ですかね。しかしながら現在知られる約12000種ほどの八百万のpsycheの中において、誰が見ても美しいといえるものは寧ろ少数派。特に緑色、さらに全身緑一色というのは本当に少ない。
我々が普段目にする全身緑の鱗翅類といえば、オオミズアオの仲間 Actias とかアオシャクの類(どっちも蛾)がせいぜいでしょうが、案外モスの眷属には緑みどりしているのは多い。そして綺麗。

しかしチョウでは、ぱっと思い浮かぶだけで、南米のミズイロタテハ属 Nessaea やカラスシジミ類の一部、そしてアジアのイワカワシジミ属 Artipe とかミドリシジミの類くらい。ただし、前者3つはちょっと異様なくらいベタベタな緑色をしているとはいえ、緑なのは裏面だけ。後者も惜しいところで黒帯が入るし、やはり緑なのは表のみ。そもそもミドリシジミのメタリックグリーンは構造色による見かけ上の発色なので正しく緑とはいえない。


Charaxes dilutus
Charaxes dilutus
(♀; MALAWI, Ⅹ. 1976)

ディルタスアオフタオ Charaxes dilutus


そんな中、世界中をみわたして、裏も表も胴体も、そしてとどめにアンテナさえも緑色のチョウというのは、おそらくこのアフリカに棲むアオフタオの仲間(eupale 種群)くらいしかいない気がする。表は翡翠色の地色の上にギラギラ輝く金色が乗り、裏はベタ緑。こんなに素晴らしいチョウがフタオにいてくれるなんて、何と言う天の配剤かと万感胸に迫り、溢れる涙で視界が曇ること必至。ここには出してないけれど、代表種たるアオフタオ C. eupale が如何に“ド普通種”であったとしてもその感動は変わらない。


Charaxes minor
Charaxes minor
(♂; Budongo forest, UGANDA, 11. Ⅱ. 1999)

ミノールアオフタオ Charaxes minor


だったらアオフタオではなくてミドリフタオじゃないか、と言われるかもしれないけれど、翡翠の別称たる碧玉(鉱物分類における碧玉ではなく)の“碧”は「あお」とも「みどり」とも読むので、そのあたり見た目の安直さからではない何ともインテリ感あふれる素晴らしいネーミングではないかと思う(ということにしておく)。

ところで話は変わって先述のアオシャク。彼らは非常に爽やかで素敵な緑色をしていて、ガには大して興味のない蝶屋のハートも撃ち抜くのだけど、とても残念なことに標本にしてから1年も経つと薄ぼけた黄色に変色してしまう。それがなければ全国の蝶屋諸氏にも(たぶん)万歳をもって迎えられると思うのだけど、どうにかして保存できないものだろうか…






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