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2012年 02月 25日 (土) | 編集

Grammostola pulchripes
Grammostola pulchripes (チャコジャイアントゴールデンニー)


だんだん脚に模様が出てきて本種らしくなってきた。まだまだ親指の第一関節ほどのサイズなので、成体の迫力には程遠いけど。

 ところで、タランチュラのホビー界でのコモンネームの付け方は、全くもってシステマティックではないので個人的にはあまり好きではありません。先日のポエキロテリアは「オーナメンタル」で統一されているのでまだ判るけど、本属 Grammostola などは種によってチリアンコモンとかブラジリアンブラックとか全く統一感がなく、これは他の属でもそうなので、呼び名から属や種が判り難くて脳味噌が混乱します。覚えりゃいいんだけど、学名で覚えた方が手っ取り早い。


 まあそれはそれとして、この写真を撮りながらどうしてクモに興味を持つ虫屋はほぼ皆無なのだろうかと考えてみたのだけど、別に考え込むこともなく直ぐに答えが出た。

 これはひとえに虫屋(生き虫屋ではない)はもともと進んでペット的な飼育をする事はそんなにないし、標本を蒐集するにしても多くの昆虫とは違って“基本的にクモの標本は液浸標本” というのが大きい。これは間違いない。

 そう、クモは悲しいかな、乾くとヨレヨレに萎んでしまうし、生時の色なんて残らない。全く乾燥標本には適していないのである。臨界点乾燥とかをやれば形は残るかもしれないが、まあ面倒くさい。
 バッタなどの直翅類やトンボなんかの軟らかくて色が変わり易いグループを集めている人も多いけれど、上手く処理すればそれなりになるものであり、なにより虫屋は標本箱に標本を並べ、それを眺めて悦に浸りたいのである。
あとはまあ、ここだけのハナシ、節足動物の中では昆虫が一番エライと思っているというのもありますね(笑)
もちろん、両方好きな人たちも多いけど。

 斯くいう私もこれまで、タランチュラ格好いいなあ~、程度には思いながらも、是非欲しいとまでは行かなかったし、そもそもクモ自体にそんなに興味が湧かなかった。今でも正直、それほど興味はない。
ただ、幸か不幸か周りに何人か熱い人がいるので、最近はクモの多様性も面白いと思い始めたのは確かではあり、血迷ってタランチュラは手を出してしまったからか、色々とコレクション飼育したいという物欲もあるけれど、やっぱり『クモ』をやろうかな、という所までは行っていない。

 まあ、ミーハーなのでコケオニグモみたいな素敵な奴は野外で見つけてみたいなぁ…とは思う。これまで行ったアジアの熱帯で、かっこいいトゲグモ(割といる。硬いけど色は変わる…)や、タランチュラ(探せばいる)や、サソリ(蜘蛛形類なので、一応クモの範疇かな)を見つけた時はついつい採ってしまっているし。



Grammostola pulchripes



 ここで面白いのが、クモに限らずムカデとかヤスデ、ヒヨケムシやウデムシ、果てはゲジゲジなんかの、いわゆる奇虫と呼ばれるような分類群の、特に飼育が好きな人達は、昆虫でもカブトやクワガタよりも、ゴキブリや奇奇怪怪な姿をした直翅類なんかを好む人が多いということ。

 それと“虫”よりも“蟲”と呼ぶ人が多い気がする。まあ“蟲”という字は、どちらかと言えば科学的というよりは文化的・民俗的なカテゴライズながらも(もともとヘビやカエルも蟲)、上位分類群の垣根を超えた総称的な意味合いや、おどろおどろしい字面をもっているので、奇虫のイメージにも合うということでしょうか。ムシの王様たる王蟲も“蟲”ですしね(笑)。そうすると、やはり“虫”とは昆虫ということなのかもしれない…虫屋はクモやムカデのことをあんまり“虫”とは呼ばないし。…この辺は自動的に両者のコンセンサスが得られている気がするのですが、どうでしょうかね。

 逆に虫屋は飼育を楽しむにしても、こういう奇虫はあまり得意ではない気がする。ああ、例外はカマキリですかね。これは両者とも飼うのは好きだと思います。ゴキブリは飼育はしないけど、標本を集めている人は案外多いですね。

 というように、好みに2極化ともいえる傾向があるのがちょっと面白いなあ、と思った次第であります。あと、虫屋には爬虫類が好きな人はそんなにいないけど、奇虫好きはだいたい例外なく爬虫類も好きですね。

 ところで、私は特段嫌いな生物というのはいませんが、オオムカデにだけは特別な心情を抱いております。一体どういうことかと言うと、以前ボルネオで夜の間にポーチに干していた靴の中に入られて、朝に親指付け根をしこたま咬まれ、股下のリンパ腺まで腫れあがって半日歩けなかった経験があるのです。しかも犯人には抗議する暇もなく寝室の床下に逃げられた訳で、その怒りは心頭に達し、恨みは骨髄に至るほど深いのであります。別に嫌いじゃないのだけども。あとトラップに来た虫を横からバリバリ食べてしまうことも多いので、まったくもって小憎らしい(笑)

 それと腹部のボテッとした大型のギス類などの直翅がどちらかというと苦手。やはりボルネオで採集したでっかいコロギスの腹の中から、長いハリガネムシが3本と巨大なツリアブモドキ(多分)の幼虫が出てきたのにも関わらず、まだ生きていてこちらをシャーシャー威嚇していたのは流石に気持ち悪かった。そしてそんな軟らかな腹部が呼吸にあわせて蠕動するのを見ていると、何だかもう蠱毒の坩堝のように思えてあんまり触りたくないなぁ…と思ってしまうのです。同じ時に見つけたでかいツユムシは、腹板だけがどぎついピンク色で、余計に気持ち悪かった。


以上。今回も無駄に長いですな。お付き合いいただいた方はご愁傷さまでした(笑)





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