Lepido and Scales
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大宇宙規模
2017年 05月 01日 (月) | 編集
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トーゴスターバーストバブーン (オーナメンタルバブーン) Heteroscodra maculata female.

西アフリカに分布する樹上性種。二つある英名のうち、日本ではトーゴスターバーストという呼び名の方が一般的でしょうか。頭胸部の爆発模様と腹部に遍く幾多の星々によりこの名が付いたのではないかと想像されます。
また、もう一方の英名であるオーナメンタルバブーンの名の通り、アフリカのタランチュラの中では美麗種として知られており、派手な色彩ではありませんが、モノトーンの美しさは趣があって中々良いです。

従来、本属は他のアフリカの樹上性属と共に亜科Stromatopelminaeに入れられてきましたが、近年では新大陸の樹上性種が多く所属する亜科Aviculariinaeに含まれるという意見もあるようで、分類学的にも非常に興味深いところです。

因みに樹上性種ということもあってか、走りだすと非常に速く、立体活動も巧みなため、ごちゃごちゃしている所で走られると時空を捻じ曲げて移動しているように見えます。私が扱ったことのあるタランチュラの中では間違いなく最速の部類に入ります。
成長すれば速度は落ちますが、1cm程度の幼体の頃に直径5cmくらいのデリカップ内の外周を1秒で4周ほどしたのを見た時の驚愕は言葉にできません。




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2014
2014年 01月 01日 (水) | 編集

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新作と謳いながら実は中身のほとんどが総集編だったことに憤っていたら、いつの間にか年が変わっておりました。そういう訳で、本年も宜しくお願い致します。
外はますます寒くなるばかりですね。せめて写真だけでも暖かい場所のものを載せておきましょう。


インドネシア シベルト島 Siberut Is., Indonesia, 2007.



翠一点
2013年 12月 13日 (金) | 編集



アカボシゴマダラ Hestina assimilis assimilis

先日、ふと研究室の脇にあるひょろりとしたエノキの幼木を見たところ、アカボシゴマダラの蛹がぶら下がっていた。この種はふつう幼虫で越冬するのだが、何かのっぴきならない事情でもあったのか、それともうっかり勘違いをしたのだろうか。殆どが落葉し、周囲も褐色に変わっていく中、みずみずしい萌黄色を際立たせていた。

近年、大陸から由来し、関東地方を中心に勢力を拡大中の外来種として著名な本種だが(要注意外来生物に指定されている。奄美諸島の在来亜種ssp. shirakii は除く)、こういう姿を見ると健気さを感じないこともない。足場が枯葉であることを承知していたのか、葉柄を糸で綴って落葉を防いでいたが、おそらくこの姿で冬を越すのはかなり厳しいだろう。

(2013年12月4日 東京/ 4. Dec. 2013. Tokyo)




至高のメニュー
2013年 07月 26日 (金) | 編集

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(The Market in Hanoi city, N. Vietnam, Apr. 2007)

東南アジアに限らず、その国々の市場に行くのが好きだ。
その国の活気の大元がそこにはあるからである。

ここはベトナム、ハノイの町の市場のひとつ、その一角。
野菜や穀物、果物、肉類、乾物などがあちこちに並ぶ中、このドスコイおばさんが売っているのは海鮮物。
ハノイは海が近い町なので、こういうものも新鮮なのだ。

手前のトロ箱と水槽に入っているのは巨大なマッドクラブ(ノコギリガザミ)とエビ。
いかにも美味そうなこれらを、私はここで向かいの雑貨屋で調達したバケツいっぱいに買ったのである。

だがしかし、この海の幸に舌鼓を打つのは私ではなく、山に棲む蝶たちなのである。
腐らせたエビ・カニの汁は蝶をおびき寄せるのには最高の御馳走であり、その香りは極上の馥郁なのだ。
特にフタオチョウ(のオス)には絶大な威力を発揮するのである。


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(Alt. about 300m in Bach Ma National Park, C. Vietnam, Apr. 2007)

これが天上の腐敗物に蝶達が酔い痴れている光景である。
嗚呼、なんて贅沢な。

These nice crabs and prawns are best food for not only us but also butterflies !





空飛ぶ肖像
2013年 07月 09日 (火) | 編集

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 2010年のAntenna誌 34巻1号でBMのVane-Wright大先生がフリーのウェブ公開を提案していた(→こちら)、オックスフォード大学自然史博物館に保管されるこの世に只一冊(正確には全6巻一揃え)しかない図版本『ジョーンズのアイコン Jones Icones (1783–1785)』。ついにファンドが付いたらしくて、いよいよ今年中には無料公開される予定とのこと。その名も"Flying Icons Project"だそうです(→こちら)。

 因みに只一冊というのは、「現存するのが」というのではなく、「一冊しか作られなかった」ということ。この図版本は、リンネの直弟子である偉大な昆虫学者ファブリキウスFabriciusが記載した蝶および蛾の模式標本を手描きで詳細に描いた水彩の原色図約1500点を綴じたもの。描いたのはウィリアム・ジョーンズWilliam Jonesという人なので、この本は通称『ジョーンズのアイコン』と呼ばれている。ここに描かれている図の模式標本自体はロンドン自然史博のバンクスコレクションを始め、各地の機関に保管されているが、行方が分からないものや、失われたものも少なくなく、私がやっているフタオチョウでもベルナルダスCharaxes bernardus などの非常に重要な種のタイプ(模式標本のこと)はこの図版を参照するしかない。

 オックスフォードに問い合わせれば複写を送ってもらえるとはいえ、昆虫学の基礎的研究や、博物学の歴史的価値において、あるいは書籍における美術的な価値にとっても、この世で最も重要かつ貴重な(むろん値段などつけられない)書籍の一つであるこの本が、無料で世界中に公開されるという意味はとてつもなく大きい。

今から楽しみだ。





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