Lepido and Scales
Ornithoctoninae sp. Laos
2017年 07月 09日 (日) | 編集

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Ornithoctoninae sp. Laos

ラオス産の地中性タランチュラ。
Sp.扱いなのは未だ分類が成されていないか、同定が進んでいない為で、属すら確定していないが、おそらくCyriopagopus(旧Haplopelma)か、Ornithoctonusあたりの属に含まれる様に思う。
現地では高い崖に穴を掘って生活しているそうで、この仲間にしては脚が長い様に思えるのは、生活環境に対する適応かもしれない。
写真の様に、幼体は脚に桃色の長毛が生えており、頭胸部や腹部の明るい模様と相まって、物凄く美麗。他の似た種では脚の色は一様に暗色なので、こいつは飛び抜けて異質な印象を受ける。

また、足の速さは驚異的で、速い速いと言われるオーナメンタルPoecilotheriaなど目ではなく、スタートからの瞬発力とスピードは、私が見たアースタイガーの中では最速。




Morelia viridis
2017年 05月 14日 (日) | 編集


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グリーンパイソン アル―産 Morelia viridis "Aru"

久し振りのScales。




紛らわしい
2017年 05月 02日 (火) | 編集
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チャコゴールデンニーバードイーター Grammostola pulchripes female.

チャコゴールデンニーと呼ばれるバードイーターの仲間。
タランチュラ業界は、コモンネームを分布域や見た目の印象で適当に付けるため、属の呼称があるものは少ない。故に、聞いただけではどこの属の何者なのかが、覚えるまで分からない事が多い。
例えば、ブラジリアンブラックGrammostola pulchra とブラジリアンブルーPterinopelma sazimai とブラジリアンレッドNhandu carapoensis とブラジリアンサーモンピンクLasiodora parahybana はどれも別属である。
そして、チャコゴールデンニーGrammostola pulchripes とブラジリアンブラックGrammostola pulchra とローズヘアーGrammostola rosea とチリアンコモンGrammostola porteri とブラジリアンレッドランプGrammostola actaeon とエントレ・リオスGrammostola iheringi はどれも同属である。
なので最初から学名で覚えた方が早い。




大宇宙規模
2017年 05月 01日 (月) | 編集
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トーゴスターバーストバブーン (オーナメンタルバブーン) Heteroscodra maculata female.

西アフリカに分布する樹上性種。二つある英名のうち、日本ではトーゴスターバーストという呼び名の方が一般的でしょうか。頭胸部の爆発模様と腹部に遍く幾多の星々によりこの名が付いたのではないかと想像されます。
また、もう一方の英名であるオーナメンタルバブーンの名の通り、アフリカのタランチュラの中では美麗種として知られており、派手な色彩ではありませんが、モノトーンの美しさは趣があって中々良いです。

従来、本属は他のアフリカの樹上性属と共に亜科Stromatopelminaeに入れられてきましたが、近年では新大陸の樹上性種が多く所属する亜科Aviculariinaeに含まれるという意見もあるようで、分類学的にも非常に興味深いところです。

因みに樹上性種ということもあってか、走りだすと非常に速く、立体活動も巧みなため、ごちゃごちゃしている所で走られると時空を捻じ曲げて移動しているように見えます。私が扱ったことのあるタランチュラの中では間違いなく最速の部類に入ります。
成長すれば速度は落ちますが、1cm程度の幼体の頃に直径5cmくらいのデリカップ内の外周を1秒で4周ほどしたのを見た時の驚愕は言葉にできません。




Encyocratella olivacea
2017年 03月 27日 (月) | 編集



タンザニアブラックアンドオリーブバブーン Encyocratella olivacea

その名の通り、タンザニアに分布している1属1種の樹上性種。情緒の欠片もないコモンネームで呼ばれていますが、オリーブと言うよりはゴールデンな色合いで、その山吹色と漆黒のコントラストが中々に派手な印象を与える種です。色の派手さもさることながら、腹部が虎柄で脚が長いため、東南アジアの樹上性アースタイガーを彷彿とさせて非常に格好良いと思います。

これまで本属は、Stromatopelma 属(フェザーレッグバブーンS. calceatum 等が含まれる) とHeteroscodra 属(トーゴスターバーストH. maculata 等が含まれる) に近縁とされており、これら3属で亜科Stromatopelminaeとされておりました。これは主に雄の第1脚脛節の突起の形態等によって定義されていますが、雄の触肢先端の生殖器は他の2属とは異なっているようで、亜科内での分類は(Encyocratella (Stromatopelma + Heteroscodra))というような形にされております (Gallon, 2005)。
私はクモ屋ではなく、単なる一介のタランチュラ好きですが、外観や生態も一見して似ているので、この分類に違和感を感じることはありませんでした。

しかしながら、つい最近の分類によると、StromatopelmaHeteroscodra はピンクトゥーAvicularia など新世界の樹上性種が多く含まれる亜科Aviculariinae に含まれ、Encyocratella は高次分類における所属が不明 (incertae sedis)とされているようです (Fukushima and Bertani, 2017)。上述のGallon (2005) においてもEncyocratella はStromatopelminaeの中では他2属とは異なるとされていたので、Stromatopelminaeが分解したのは不思議ではないのですが、アフリカのグループは、同じ旧世界であるアジア・オセアニアのグループと近縁だというイメージを持っていたため (少なくともチョウではそう)、まさかStromatopelmaHeteroscodra が、新世界のAviculariinaeに所属するというのは非常に意外でした。同じ樹上性種であることと、大陸移動を考えると決して不思議ではないのですが、それでも驚きました。

因みに話が脱線しますが、Fukushima and Bertani (2017)は、Avicularia 属の分類学的再検討が主目的なのですが、読んでいて一番興味深かったのが、亜科レベルの高次分類の部分でした。

さて、ではEncyocratellaは一体どこに所属するのか、というのが興味が持たれるところですが、上の2つの論文は形態形質からの分類および系統推定であるため、今後、分子による研究が行われれば、これまでとはまた異なる結果や新たなことが分かるのかもしれません。


引用文献
・Gallon, R. C. (2005). Encyocratella olivacea Strand, 1907, a senior synonym of Xenodendrophila gabrieli Gallon, 2003 (Araneae: Theraphosidae: Stromatopelminae) with a description of the male. Zootaxa 1003: 45–56.
・Fukushima, C. S. and Bertani, R. (2017). Taxonomic revision and cladistic analysis of Avicularia Lamarck, 1818 (Araneae, Theraphosidae, Aviculariinae) with description of three new aviculariine genera. ZooKeys 659: 1–185.



……そろそろチョウも出さないとなぁ。


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